【エネファーム低周波音・民事訴訟提起のご報告】~エネファーム低周波音被害者が東京地裁に初の提訴~

2015年12月2日

 平成27年11月27日、エネファーム運転音による被害者が東京地裁に提訴しました。約3か月前の8月18日に、所沢市在住のエコキュート運転音による被害者がさいたま地裁川越支部に提訴した報告をしましたが、エネファームでは初めての提訴です。
 平成23年7月に提訴した前橋地裁高崎支部の事件から4年余が過ぎました。最近の川越支部までエコキュート関連訴訟は、高崎の後、横浜、盛岡、名古屋と5件係属しましたが、その当時とは隔世の感があります。高崎訴訟が和解成立で解決した平成25年11月頃から流れが変わってきたように思います。高崎事件の原告清水氏の申出によって始まった消費者安全調査委員会の調査報告書が昨年末に発表されて、その流れは決定的に変わりました。
 エネファーム低周波音の問題は、エコキュートとほぼ同時進行で起きていました。相談自体はあるのですが、私が代理人として依頼を受けて担当するチャンスがなぜかありませんでした。
 最近は、追い風を受けて、裁判外の交渉で解決する依頼案件(エコキュートだけでなく、エネファームもあります)が増えてきましたが、今回の練馬区在住の原告は、隣家から交渉を拒否されて、やむなく提訴に至りました(川越支部のエコキュート事件もなぜか被告はパナソニックです)。
 私がエネファーム問題を訴訟で扱うのはこれが初めてですが、今までのエコキュート訴訟ではなかった大きな反響がありました。先の消費者安全調査委員会の報告が大きな切っ掛けですが、今回の提訴と同じ日に消費者安全調査委員会がエネファーム問題の調査を開始すると発表したのは、偶然と言うにはあまりにも不思議です。数日でも提訴の方が早かったら違っていたはずです。
 日本テレビの全国ニュースを始め、全国紙で報道されました。エネファームとエコキュートが同じ問題意識で受け止められた結果です。エネファームとエコキュートの運転音による被害状況は全く共通しています。エネファームとエコキュートという両機器の被害者救済活動が期せずして連帯できたことは喜ばしいことです。

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