今年4月の電話相談を受けた某県内のケースです。電話相談の性質上,あまり詳しい事情は把握していませんが,恐らく,建売住宅の完成間近で,あと2~3日で設置されるという段階でこのブログを見て電話相談を受けたあと,相談者自身で交渉をしたところ,その約1か月後,その業者が電気温水器への交換に応じてくれて解決したと報告を受けました。
エコキュート設置予定地は,相談者宅から4メートル強の位置にあり,もし稼動を開始したら,運転音が相談者宅に到達し,かつ,健康被害が発生する可能性があった事案です。相談者が設置予定地の反対側(道路側)への移設を要請したが業者から「住宅の正面なので見栄えが悪い,車庫が狭くなる」と断られた後で電話相談を申し込んだそうです。
相談者は,電話相談の後すぐにこのブログを見るように建築業者に伝えたところ,結局,電気温水器への交換という形で対応して解決したようです。このケースでは道路側以外の隣地の全てに大変近い距離で住宅があるため,移設するとすれば道路側しかない状況であったためそこが唯一の移設候補地でしたが,この移設を実行しても距離が充分確保できないため,健康被害が生じた可能性は決して小さくなかったことを考えると,電気温水器への交換はこの相談事例では最善の解決策であったと言えます。
隣人家族が8月上旬に新築住宅に入居後,相談者から手紙で「私共の背中を強く押して頂き誠に有り難うございました」とのお礼に加えて音の問題が全くないとの報告もありました。設置前ゆえに測定費用のコストもなく,電話相談段階での交渉での解決のため弁護士費用の負担もなく,しかも無害機種への交換という文句なしの解決です。何と言っても,この建築業者が賢明かつ良心的であったことが最大の要因ですが,このタイプの業者や隣人には私のブログは威力を発揮できるのかも知れません。
この報告事例で際立っているは,設置の2~3日前にエコキュート設置の情報を得たことで,どのような経過でこの情報を得たのかは定かではありませんが,早ければ早いほど解決の可能性が高いことが分かります。設置前→仮置き段階→設置後稼働前→稼働開始後と進むに従って解決が難しくなっていきます。隣地に住宅が新築されようとしている,或いは,建築中である場合は,少しでも早い段階で,エコキュート・エネファーム設置予定の情報をキャッチすることが鍵になりますが,それには,予め,エコキュート・エネファームの問題意識をもっていることが必要です。そもそも問題意識をもっていなければ私のブログを読むこともないでしょうから,やはり,新聞・テレビ等の報道によって一般的に周知されていくしかないようです。
これまでにもたまに電話無料相談を受けた方から御礼の連絡を頂くことがありましたが,今後の被害者,或いは,潜在的被害者の方々の参考になれば幸いと思い,報告した次第です。